6月中旬に行う、梅の塩漬けのやり方です。
梅干し作りのメインイベントであり、
他のアレコレは省略してもちゃんと梅干しになるんだけど、
これをしないと梅干しができない、というとっても重要な工程です。
全体的な作業の流れを知りたい方はこちら。
ともかく塩漬けすれば梅干しになる、のではあるけれど、
おいしくするためのコツを説明していきますね。
■ 6月中旬 梅の塩漬け
準備するもの
● 梅 1キロ
青いうちに漬けることもできますが、硬めで酸味の強い仕上がりになります。黄色く熟してから漬けたほうが柔らかくおいしいです。店頭で青いうちに購入した場合は、紙袋に入れて室内に置いて黄色くなるまで追熟させます。2~3日が目安。毎日様子を見てあげましょう。置き過ぎるとカビが生えたり、水分が抜けてカピカピになったりします。
*「梅干し用」と表示されたものを購入してください。
「梅シロップ・梅酒用」の梅はかなり青いうちに収穫するので、追熟しても黄色くなりません。
*「梅干し用」の梅で梅シロップや梅酒を作ることはできますよ。
このくらいの熟し加減がちょうどいいです。桃を思わせる、香りがしてきます。
左側が青梅、一番右がほぼ完熟状態。こんな感じでだんだんと黄色っぽく熟していきます。
大きく傷がついているもの、腐っているものは取り除きます。
● 塩 180g(塩分18%)
塩は、120g(12%)ぐらいまで減らすことができます。土用干し後、早めに食べたい場合は減塩のほうがいいです。長期保存、熟成したおいしさを楽しむなら180グラムがおすすめです(2〜3年経った時がとってもおいしい!)。
塩を減らすとカビが生える可能性が高くなるので、それを防ぐために焼酎(ホワイトリカー)少々加えることをおすすめしています。15%以下の場合は梅1kgあたり大さじ2くらいを加えておくと安心です。
塩は天日塩がおすすめです。
塩によっても味が変わってきます。色々試してみてください。
おすすめは「海の精」です。ちょっとお高いですが、とってもおいしくできあがり、特に熟成させた時のおいしさが格別です。
● 竹ぐし
梅のヘタを取るために使用。つまようじ等でもOK。
● ボウルやザル
梅を洗うときに使用します。梅仕事に使う道具はホウロウ、ガラス、プラスティック等をおすすめします。梅の酸は強いため、金物は避けたほうがいいです。が、洗う程度でサビたりすることは通常ありません。
● フキンかタオル
梅の水気を取るために使用します。洗濯済みの清潔なものをご用意ください。
キッチンペーパーでもOK。
● 漬ける容器
1〜2kgであればジップロックが便利です。1キロでジップロックLサイズがちょうどいいサイズです。
もしくは密閉できるガラス瓶もおすすめです。食器用洗剤でよく洗って乾かし、焼酎(ホワイトリカー)や食品用アルコールで拭いておきます。熱湯消毒がOKのものであれば熱湯消毒しておくといいでしょう。
「重し」はいらないよ!
梅干研究所では、重しはナシで作る方法をおすすめしています。
だって、そのほうが楽ちんで簡単、ちゃんとおいしくできるから。
手順
1)梅をざっと見て、痛みのあるもの、腐っているもの、カビが生えているものは取り除きます。
2)水洗いをします。生で食べる果物を洗うような感覚でOKです。
3)フキンやタオル等で水気を拭き取ります。タオルの上にゴロゴロ並べて拭くと楽です。
4)竹ぐしを使ってヘタを取ります。
5)容器に梅と塩を入れます。全体に塩がなじむように、容器を転がすなどします。ジップロックの場合は、2〜3回ひっくり返す感覚でOK。もまないように注意。
仕込み終了です。数時間で水分(梅酢です♪)がじんわり出てきて、しっとりとしてくるはずです。
最初の1週間は、容器を動かして梅酢と塩を全体になじませるようにしましょう。
梅酢はどんどん出てきて、1週間もすれば塩はほとんど溶けて梅全体にかぶるくらい出ていることと思います。
後は、赤ジソを入れるまでは、このままでOKです。
この後、梅干しを真っ赤にしたい方は赤ジソを入れます。やり方はこちら。
赤ジソは入れなくてもOKです。
赤ジソを入れた後、赤ジソを入れない場合は仕込み1週間後以降に土用干しを行います。
土用干しもしなくてもOKだけれど、少しでもしたらおいしくなるので、
やってみるとよいです。1日だけ、とかでもいいし、ザルとかに広げなくてもジップロックやガラス瓶のまま、窓辺でお日様に当てるとかでもOKなのです。やり方はこちら。