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梅ちゃんがちょっとずつ育っています♪

梅干研究所の梅の木は福岡県新宮町にあります。

山に囲まれたのどかな土地で、

ここで梅の木を眺めてのんびり過ごすのがワタクシ至福の時です。

 

今は梅干研究所の所長トキコは東京在住のため、

こまめに梅の木と会うことが

叶わないのですが、

北九州在住の副所長たかこがこんな写真を送ってくれました。

 

20154.12梅の木

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

年が明けて、梅の花が咲き、散ったなあ…と思っていたら、

ついに!!!

梅の実がふくらみはじめましたのです!!!

かわいいわあ。

 

梅ちゃんは今はまだ種くらいのサイズですが、

これから少しずつ大きく育っていきます。

楽しみ楽しみ。

 

今年は豊作ですよ〜〜!

 

 

 

 

 

梅干し本が出版されました

初めての梅干し作りの本が出版されました!

写真

「はじめてでもおいしくできる

梅干し・梅レシピの基本」

朝日新聞出版刊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梅干研究家トキコが総力を注いでみました♪

本は私の本名である「小川睦子」で出しております。

睦子と書いて「トキコ」と読むんです、珍しいです。

 

ってそんな話はさておき、

本の内容について。

 

梅干しの作り方はもちろんですが、アレンジ梅干し(はちみつ梅干しとかね)、梅シロップや梅酒まで、梅仕事のアレコレをわかりやすく詳しく載せてます。

 

梅干しやシソを使った料理やスイーツの作り方も充実しているので、

梅干しを作らない方でも役立てていただけるのではないかと思います。

 

全レシピ105点です!

これさえあれば、安心して梅の季節を迎えることができる一冊です。

 

ぜひとも買ってくださいませ。

 

梅干しを作る人々!大募集中です!

梅干しを作ったり販売もしている私ですが、梅干しを作っている方、梅に関わる方の取材も続けていて、お話を聞かせてくださる方をいつでも募集しています^^

(このホームページの「梅干しを作る人々」をご覧くださいませ)

 

特別な作り方をしてなくっても、ほんのちょっとしか作っていなくても全然いいんです。梅干しでも梅シロップでも、何でもいいので梅で何かを作っていたり、梅の木や花を育てていたり、もしくは作っていないけれど、とにかくやたらと梅干しが大好きなんです!という方でもOKであります。

 

お話の内容はこのホームページに掲載させていただけたらうれしいです。こだわって丁寧に作っている人、気楽に作っている人、上手に活用している人、などなど様々な梅しごとの楽しみ方を記録して、シェアしていけたらなあと思っているのです。 

実際のところ、私が梅を話題にしておしゃべりしたいだけという気もするのだけれど(笑)

 

取材はご都合のよい場所まで伺います。お近くのカフェなどでも、ご自宅でも構いません。関東でも、関東エリア以外でも、海外でもOKですよ〜♪♪

 

梅干しを作っている方や梅トークをしたい方、あるいはお知り合いでそのような方を知っているという方、ぜひとも教えてください!気軽にメッセージをくださいませ^^ メッセージはこちらからどうぞ。

 

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写真は取材風景です。普段はなかなか取材風景の写真を撮れないのでとっても貴重です。

そしてブログでも紹介していただきました♪♪

だいぶ昔から存じ上げている方なのですが、「自宅の庭に梅の木があってお義母様が梅干しを作っている」という情報をつい最近聞きまして、ウキウキと伺いました。だってね、上田先生はキャリアコンサルタントなのですよ。しかも日本初の。とっても気さくな方なのだけれど、偉大なのですよ。マニアな梅の話とか、ワタクシ今までにしたことがなくって(たまたまかな!?笑)、久しぶりのメッセージのやり取りが梅の花の季節だったことが幸いしました。もーうチョーー楽しかった〜〜〜!梅を話題にお話するのは至福の時間だわーーーと改めて思った次第です。

 

まだ会ってない梅仲間の皆さーん、楽しく梅バナシをしましょう♪

 

 

 

 

梅干しを漬ける人々~古瀬秀泰さんの場合~

 パパ土用干し中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回お話を伺ったのは古瀬秀泰(ふるせ ひでやす)さん。NPOや社会起業家に低金利で融資する「もやいバンク福岡」の活動を行っています。ご家族全員が福岡を中心に様々な社会活動を行っているため、地元では「古瀬パパ」の愛称で親しまれています。

 

-初めて梅干しを作られたとか。

 

はい、初めて作りました。63歳で初梅干しです。姪から梅をもらったんですよ。八女(福岡県八女市。農業が盛んな地域で茶、果物、梅などが特産品)あたりのお友達からもらったらしいんですけれど。それで、なんか作ろうかなと思って。

 

これで全部です。20粒くらいかな、そんなにないかもしれないです。

 

梅酒は5年くらい前に作ったこともあったけれど、飲まなかったから、じゃあ梅干しに挑戦してみようと思って。梅干しは機会があったらやってみたいと思っていたんです。

 

もらった梅は、熟した梅と青梅が両方混ざっていました。大きさも色々あって粒がちっちゃいのは青かった。大きいのは熟してたかな。本を読んだら熟してからがいいと書いてあったんで全部をザルに広げておいたんですよ。でも置き過ぎましたね。1週間くらい置いたんです。青梅も熟してはきたんだけど、シミがいっぱいでてきちゃて。もともと熟していたのはわりと大丈夫だったんですけど。結局、残ったキレイな20粒くらいを漬けることにしました。

 

youtubeで検索してみたら、ジップロックで漬けるっていうのを見たんですよ。家に壺もあったんですけど、少ないですし、壺は最初はハードルが高いかなと思いました。ちょうど梅全部がジップロックの小さいサイズの袋に入るくらいだったから、簡単そうだし、これでやってみようと思って。これだったら失敗してもいいや、ぐらいな感じです。youtubeの映像ではジップロックをいくつも用意して、たくさん作ってたんですよね。すごいわかりやすかった。後でまた映像を探したけれど、もう見つからなかったな。

 

やってみたら簡単でした。梅を水で洗って、ヘタ取って、梅と塩をジップロックに入れて。丁寧にやったから、時間は結構かかったかな。ジップロックは二重にして、その下に漏れてもいいようにバットみたいなのを敷きました。

 

塩は粗塩みたいな、家でいつも使ってるもの。塩はどのくらいで入れたかな、うーん、忘れちゃったなあ。梅と同量。あれ、そんな多くないかな。NHK「きょうの料理」の本を見て作ったんだけど、18パーセントくらいかなあ。

 

漬けてから毎朝見てました。梅酢も出てきたから「ちゃんと出るんだ!」とびっくりした。塩で漬けただけなのにね。梅酢はすぐいっぱい出てきたので、別にとっておきました。

 

しばらくしてから、かなちゃん(娘さん)にシソを買ってきてもらって、シソも葉っぱだけちぎって、塩でもんで、それを一緒に入れて、別にとっておいた梅酢をまた入れて。シソはひと束の半分くらいを使ったかな。残りのシソはかなちゃんがシソジュース作ったね。

 

それからしばらくして、ザルに広げて干しました。干したのは家の中です。雨の心配もないし。台所のカウンターにちょうど日が入るところがあるんですよ。朝日も入ってちょうどいいかなと思って。量もわずかだからね、梅干しの間隔もゆったり取れました。エアコンも使わない場所でしたね。

 土用干し~

 

 

 

 

 

それでね、ザルに梅干しを直接乗せると皮がはがれるって本で見て、ケーキとか作るクッキングシートを敷いておけばいいですよって書いてあったので、敷いてやりました。1日1回はひっくり返して、どのくらい干したっけな、3日間くらいかなあ、置きっぱなしにしてました。干した後は梅酢に戻さずに別にして、梅だけビンに戻しました。

 

できあがったのが7月くらいで、それからずっとビンに入れたまま。最初に干し終わってすぐに1個だけ食べたんだけど、塩っ辛くて。最近、少しまた食べてみたら、酸っぱくなってました。梅干しの味になってましたね。

 

-梅干し作りは楽しかったみたいですね。

 

楽しかったですね(笑)できるかどうか半信半疑だったんだけど、ちゃんと梅酢も出てくるし、ちゃんと梅干しになってゆくんだなあと。

 

大変だって話を聞いてたんだけど、でも一度作ってみたかったんですよね。ちょっとだけだったし、楽でしたね。干してる時が一番楽しかった。だんだん梅干しらしくなってきて。干してる間は毎日見てました。

 

-来季も漬けますか?

 

はい、次は壺でやってみようと思っています。できれば自分で梅も摘んで作りたいです。塩も作ってみたいですね。シソも作りたい。今後の展望は、もう少し梅干しの量を増やしたいのと、梅ジュースとかもやってみたいですね。梅の収穫次第ですけどね。

 

-ところで梅干しは好きですか?

 

梅干しは毎日1個食べるんですよ。結構好きなんです。でも、今は買ってきたのを食べてます。農家さんが作ってるのとか自然食品のお店で買ったりしたものですね。

 

-男性で作られる人は珍しいですよね。作るのは好きですか?

 

そうですね。マーマレードも作ったことはあるんですよ。保存食品を作るのは楽しいけど、食べるのは後回しだなあ。でも、料理はできないんです(笑)

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【古瀬パパの梅干し】

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すでに塩を吹いている梅干しで酸っぱくて素朴。しみじみとしたおいしさと深い旨味のある梅干しでした。出来上がりはまだご家族も食べてないとのことで、その場で奥様、娘さんとともに、数も限られた貴重な梅干しを試食させてもらったのですが、ご家族も「おいしい!」、「何年モノとかみたいな味!置いたらもっとおいしくなりそう」と絶賛のおいしさでした。

 

【追記:2014年度の梅仕事】

2014年度

初の梅干し作りだった2013年から1年たって、梅仕事がパワーアップした古瀬パパ。福岡県新宮町にあるじゃがいも村で梅の木のオーナーになり、梅の収穫を行い、その梅で梅仕事を行ったそうです。仕込んだのは、梅干し4キロに梅酒(贅沢に玄米焼酎使用)、梅シロップ。奥様にも好評だったというシロップにした梅は煮詰めてジャムに。シソジュースも作ったそうです。炭酸で割って、梅シロップを入れて飲むのがおいしいとのこと。さらにラッキョの甘酢漬けまで!!来年が楽しみです。(2014年7月)

 

2014年3月取材

 

 

梅干しを漬ける人々~セルプちくほの場合~

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福岡県飯塚市にある「セルプちくほ」は、障がい者の社会的自立を目指す施設。ここの手作り食品や雑貨は福岡市内のショップやイベントでも人気が高く、中でも梅干しもロングセラー商品のひとつです。今回お話を伺ったのは勤続26年のベテランスタッフの林利美さん。梅干し作りのリーダーでもあります。同じくスタッフの城谷明彦さんも同席くださいました。

 

-さっそく作り方を教えてください。

 

林さん)梅は5月終わりくらいから始めるっちゃなかったかね。最初は水に浸けて、アク抜き。ぶくぶくしてきて、ある程度ぶくぶくがでないようになってからあげる。3日くらいかな。梅の具合によってもちがうけど。

 

水気取って、ヘタ取って。たるに梅、塩、梅、塩って入れていってね。

 

梅1升に塩1合。(塩分は)10パーセントもないと思います。焼酎も使いません。

 

重石は同量くらいにして、だんだん減らしてく。普通よりだいぶ少ないでしょ。

それでも下のほうがつぶれちゃうね。

 

南高(南高梅のこと)が一番難しい。重しを乗せ過ぎたらつぶれる。柔らかいから。乗せなければ梅汁(梅酢のこと)が上がってこない。

 

カビ防止のためにはね。シソを洗うでしょ、それから、よく絞ることですね。キレイに水分を飛ばしておくことが大事。アミの上に干してますね。水気が入るとすぐにカビが生えよる。

 

シソは洗ってあくる日、水気がなくなったところで塩もみ。シソの時は塩(の量)は適当。勘でババっと入れて、アク絞りは2回。シソは塩もみして冷蔵庫に入れといて、まとまったら漬け込む。

 

梅に対してのシソの量?考えたことないですね。適当かね。よく染まるシソを入れたら、少しでも染まる。シソによるね。でも南高はキレイに染まりますよ。果肉が柔らかいからね。

 

(近くで作業されていた女性スタッフの方)あの人の適当はそのへんの人の適当と違うからね(笑)経験が違うもの。

 

-梅は皆さんでちぎっているんですか?

 

林さん)今、梅はほとんど買ってます。このあたりも生えてるんだけど、味はよくてもブツブツが出ちゃったり、見かけが悪いきに、南高を買ってくる。商品ってなったら、見かけ悪いとダメでしょ。南高は果肉がふっくらしてるからおいしくできる。初めから柔らかいからね。

 

うちは干さないけど、漬けた後、天気のいい日は外に出してますよ。たるのままフタあけて。日光に当ててあげるのね。こうすると色がきれいに出る。1週間~10日くらいかな。

 

できあがった梅干しは、昔はプラスティックの入れ物に入れて売ってたけど、今は真空パックにした。このほうがいいみたいだね。これにしてから売れるようになった気がする。

 

城谷さん)去年は300キロ浸けたけど、あっという間になくなったね。7月の終わりから8月くらいに発売をスタートして、半年もたたないうちに売り切れるね。西新のプラリバ(ショッピングモール)のフェスティバルに毎年出店していて、リピーターの方がまとめ買いされたりもする。

 

(女性スタッフの方)うちの梅干しは香りがいいでしょ。梅干し作りはもう10年くらいになりますかね。その前はなかったっけか。最初は地元のおばあちゃんたちに教えてもらったりして。林さんの奥さんにも教えてもらったりしてね。

 

梅は少人数でやらないとだめだね。せいぜい3人だね。ばーっと(大人数で)入ったらもうだめだね。気配りが届かない。わかっちょう人(わかってる人)がやればいいけどね。わからん人にやらせると、もうね…。全くしたことない、初めてするって人だとちょっとした加減がわからない。絞るって言っても微妙な加減があるでしょ。だから毎年同じメンバーでやってる。

 

林さん)初めは150キロぐらいだっちゃね。

 

城谷さん)最初は地域とか施設に関係してるの方に贈るために味噌とかを詰め合わせにしたら評判よくてね。お歳暮みたいな感じね。それでだんだん売れるようになっから、作る量も増やしてったんじゃないかな。

 

梅干しはイベントにも出してるけれど、ショップとかスーパーとか、近くのハローデイ(注:福岡県を中心に広がるスーパーマーケットチェーン)とかね。

 

林さん)冷蔵庫も増えたからね。梅はストックできるきにね。

 

城谷さん)梅とらっきょは同じ所に置いちゃいけないとですよ。販売しよってもお客様に言われますよ。なんかあるんでしょうね、言い伝えが。同じ冷蔵庫、同じ部屋に置いてもだめなんですよ。年配の方はパックしてあってもダメって言うよ。「アンタこんなことも知らんとね」って。

 

林さん)値段は150gで250円。安いですかね。でもこういう地域だと当たり前の値段。高いのは買えんもん。地域柄、自分で作るのは珍しくない。三越、岩田屋(福岡県にあるデパート)に来るようなお客様はこだわるから案外自分で漬けてたりするし。販売する場所によりますね。本当にこだわる人は自分で作りますからね。

 

気に行ってくれた人は一人で10袋とか買ってくのね。

万人受けする味かっちゅうたら、しないんだけど、気に入ってくれる人はいるね。

いつも決まって買ってくれるお客さんも多いね。

 

-梅干しを作り始めた理由を教えてください。

 

林さん)梅干しを始めたのは、自然を生かしたリサイクル商品としか思ってないですよ(笑)原価をかけずに作れると思ってたんだけど。すぐそこの山に何でもいっぱいあるからね。でも今は買ってるけどね。

 

まあでも、うちは梅を買うとこが友達だからね、相当安くしてくれてるとですよ。

シソも買ってます。シソも安いっちゃ。地元の農家さんからですね。

塩は、普通の塩、普通の食塩です。25キロ入った、でかいパックのね。

 

-梅干し以外にはどんなものを作っていますか?

 

林さん)うちは多品種で小ロットなんですよ。じゃがいもとかたまねぎとかも何百キロと作ってて、そういうのも売るし。食べ物だけじゃなくて、工芸品も作ってるし、何でもあるね。

 

城谷さん)たくあんやかぶ、青高菜とか、漬物だけで5種類。筍は掘って、干し筍とか塩漬け作ったりね。筍が終わったら、らっきょに梅に、次は栗。味噌もあるし、お菓子もあるし。冬はアラレ餅にかき餅。餅を作る年もある。白と黒豆入りと青海苔の3色にして真空パックにしたり。なんてやってると1年たちますね。

 

林さん)切干大根もおいしいよ。うちのは手もみするとですよ。普通のはまっしろしろでしょうが。うちの切干は手もみするからこんなに黄色いとですよ。(もむことで)甘味も出て、歯応えもあって、旨味もあるから、もうぜんっぜん違いますよ。このままおやつに食べる人もいる。手間ひまかけないとね。食べたらすぐにわかるよ。時間がたったら、大根の糖が出てきて黒っぽくなるとですよ。でも水に戻したら白く戻るんです。

 

梅干し作りに特別な感じ?何にもないない(笑)

結構追われるんですよ、次々。一日中梅干しをやるわけじゃないからね。ジャムやったり漬物したり。作るだけじゃなくて、毎日介助の仕事もあるし。この時間までに終わらせなきゃってのがあるからね。

 

あとは畑で大根やら白菜作ったり、米も作るし。切干大根の干す台も作るし、ワクも手作りよ。こんなん買ったら高いじゃないですか。だから作ったの。

 

農作物は出来不出来もあるし、時期もその年によって色々違うし、本当に毎日色々あるから、全部いつでも行き当たりばったりやね。

 

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↑人気商品の数々。どれも素朴なおいしさ!ファンが多いのも納得です

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↑取材時はたくあん用に大根がズラリと干されていました

 

【セルプちくほさんの梅干し】

すっきりさっぱり。セルプちくほの梅干しは梅の自然な甘さと香りが残る爽やかな仕上がりです。柔らかくふんわり。今期の分はもう売り切れですが、残っていた「つぶれ梅」(つぶれてしまったため、商品にはできなかった梅干し)を味見させていただきました。

 

2014年3月取材