梅干しを叩いて水+葛でとろみを付けて、玄米がゆにとろ~っとかけてみました。
旅行から帰った時とか外食続きの時、あんまり食欲がない時に
良さそうです。
梅干しの色も不思議とキレイに出ます。
(たかこ)
梅干しを叩いて水+葛でとろみを付けて、玄米がゆにとろ~っとかけてみました。
旅行から帰った時とか外食続きの時、あんまり食欲がない時に
良さそうです。
梅干しの色も不思議とキレイに出ます。
(たかこ)
福岡県新宮町にある「じゃがいも村」で活動されている西恵正(にししげただ)さん。休日になると、じゃがいも村の畑仕事に大工仕事、子供たちのおもちゃ作り、そして梅干し作りまで、いつでも笑顔で何でもこなしています。梅の木の担当でもあります。
-梅干し作りの材料はじゃがいも村のものですよね。
はい。一昨年ぐらいから落ちてる梅を使い始めましたね。その前は木からちぎって、少々青いのでも漬けてましたけど、やっぱり熟してるのがう甘くておいしい。落ちてすぐのがいいね。熟してきた頃合を見て、木を揺らしてあげたら結構落ちてきますよ。それを拾って作るのね。
でも、(実が)打ってたり、色が変わったりしたのは拾ってません。キレイなのだけですね。じゃないと、おいしい梅干しにならないんじゃないかな。
なんせ、ここに43本も梅の木があるから。オーナーさんがいる木でも取りきらんで置いてったのもいっぱい落ちててね、もったいないってのもあるんだけど。
塩は、海の水で作った塩を買ってますね。特にどこのって決めてる訳じゃないけど、サラサラしたのじゃないのがいい気がします。天然のもので、添加物とかも使ってないものがやっぱりいいね。
最近は身体のことを考えて、年が年だから、できるだけ塩は少なくしようと思って。血圧がね。でも、あんまり少なくしすぎるとカビが生えるし。塩分は最低10パーセント以上はあったほうがいいかな。8パーセントくらいでする人もいるけど、そういう時は酢を使ったりするらしいけど、僕は酢を入れるのはちょっと、と思って。
シソはね、ここで仲野さん(注:じゃがいも村の村長さん)たちが作ってるの。枝は切らないで、畑からそのまま、もう大きい葉っぱだけ取ってくる。それが一番楽。
-作り方も教えてください。
梅を洗って、水に多少漬ける。前は結構何時間も漬けたりしたけど、最近は面倒くさいから、あんまりゆっくりは漬けないね。10分やそこらかな。それから乾かして、ヘタはちゃんと取る。ヘタが残っていると口の中でひっかかるから。
漬けるのは漬物樽って言うんですか、プラスチックのね。梅に塩を振りかけて。梅、塩、梅、塩の順でね。ひとつの樽に15キロくらいずつ入れていきます。
それから重し。梅の倍量くらい乗せて、水が出てきたら少しずつ減らしてます。漬物石はホームセンターで買ってきたもの。1キロくらいから色々持ってますんで、一番大きくて20キロくらいかな。調整しながら使います。
水(梅酢)が上がって、1ヶ月くらい置いて、それから土用干し。
樽から上げて、ザルに広げて干して。梅酢は日に当てないですね。
土用干しは最低3日間。天気を見て。1週間くらい干したときもあります。天気がよければ夜もそのままにしときますけどね。雨がふりそうな感じの時は夜は軒下に入れますね。
土用干しの道具も持っています。ベニヤ板を十字に合わせてね、その上にザルを置けるように作りました。今、大工さんのところで働いてるから、いらない板をもらってきてね。簡単にできますよ。
干すのはザルだけじゃなくて、すだれもいいですね。一気にばーっと干せるから。ただ取り込むのが大変。雨降ってきたからってすぐに運べない(笑)台を移動させなきゃだから、3人くらい人出が必要。雨がふらなければいいけれど。
家でやるのはね色々大変よ。まあ、やっぱりザルがいいですね。
干す場所は屋根の上もいいでしょ。脚立使ってね。屋根に干したりしてる。
シソを入れるのは、土用干しの後になることが多いね。シソが育つのが遅いから。シソが育ったら、シソを塩もみして梅酢をかけておきます。
シソの塩もみに使う塩の量は大体ですわ。塩をぱぱっと振って、梅酢をちょっと入れて。湯のみ半分くらい。それからもんで、アクをしぼる。2回くらいするかな。梅酢を入れると色がよく出るね。これは、ここ(注:じゃがいも村)の奥さん連中に習ってね。
ここからは果実酒のガラスのビンを使ってます。ビンに梅とシソを交互に入れていって、漬けます。梅に対してのシソの割合も適当だね。ある分だけ入れてみて、足らなければまた取りにくる。ビンに満杯になったら、梅酢を上からかけて、そのまま保管するような形です。
もし途中でカビがはえたら梅酢を鍋で沸騰させて漉して、キレイな分だけおいといてあとで梅を戻してあげます。
(塩漬けしてから)土用干しくらいまで結構ほったらかしますので。でもカビが生えないようにするには少しは動かしたほうがいいみたいでね。時々ゆらしたり、移動してありますね。ビンの置き場所も動かしますから、わからなくならないように、いつ、どんな梅でどんな状況で作ったというのは全部書いて貼ってあります。
-どのくらいの量を漬けてますか?
去年は60キロ。多かったですね。今まで30~40キロでした。
全部で何粒くらいかな。大きな果実酒のビンに300~350粒くらい梅が入るんですよ。
-粒、ですか?
そう、僕は数えながら入れるんです。どのくらいあるかなと思ってね。というのはね、1年毎日食べる
っていう人に梅干しをあげるから、勘定して入れてる。
樽は4つくらいある。あんまり重たいとも持てないから、15キロくらいが僕がなんとか持てる範囲。廊下の通り道にずっと置いてます。狭い家だから家族に怒られてますよ(笑)ほかに梅酵素も作っているし。
漬けるのもビンにしようかなとも思ってるけど、漬けづらくてね。樽のほうが口が広くて重しも乗せやすいし。
梅干しはできあがったらもちろん常温保存。床下収納があるのでう、ビンに入れたらそこにずーっと並べてます。1年は寝かせて、古いのから食べてます。3年前のもまだ残ってますよ。古いほうがおいしいでしょ。
今、勤めに出てるんだけど、毎日お弁当持ってくのね。自分で梅干しをつぶしてご飯に混ぜて、とろろ昆布を巻いて、アルミホイルに包んで2つ作ってます。でも、梅干しは朝晩はあんまり食べないね。たまにおかゆさん作ったりすれば入れるけどね。
たくさん作るから自分だけじゃ食べきれないけど、売ったりはしてなくて、友達にあげるくらいかな。売るのはね、このあたりの人はみんな梅干し作ってるからね。かち合うのよ。
-梅干し作りを始めたきっかけを教えてください。
僕は福岡に来てから梅干しを漬け始めたんですよ。
最初のきっかけは、嫁さんが梅酵素を作るために、梅をできるだけ自然で無農薬で育ててるとこないかなって探してたんですよ。その梅酵素の先生のつながりで紹介してもらって、じゃがいも村の梅の木を貸してもらえることになってね。それが5年くらい前のこと。
梅酵素は健康のためだね。嫁さんは人を集めて酵素作りを教えたりもしていて、僕も作ってる。なんでも作るのが好きだから、たまたまやってみようかなって(笑)それからせっかくだから梅干しもって作り始めたのが3~4年前。漬け始めたのはまだ最近なんですよ。
それまで漬けたこともあるけど、梅は店で買ってたから少ししか漬けられないし。ここにきてから仲間に教えてもらって。たくさん漬けるようになった。
去年の夏から今の大工の仕事に勤めはじめたんだけど、夏場はみんなバテるらしいんよね。それで僕は夏の間は毎日梅酵素を5倍に薄めたのを大きな水筒に入れて、仕事しながら飲んで、梅干しのおにぎり食べてたら全然楽よ。
体重は7キロ減りましたよ。今70歳なんだけど若い時みたいに腰が結構くびれてきてね(笑)筋肉もついてね。面白いですよ、ハッハッハッ。
-西さん、何でも作れるし、何でもできますよね(笑)
ところで、福岡に来たきっかけって何だったんですか?
僕は生まれは京都。関西で育って、小学校5年まで鳥取県米子におった。山をかけまわってましたね。アーミーナイフを1本買ってもらって、大事に研いでおもちゃもそれで全部自分で作ってましたね。
大人になってからは、日本中どこでも行ったし、スポーツもたいがいのはやりました。もともと僕は航空会社に勤めてて、営業でしたけどね。仕事しながら遊んでたようなもんですわ(笑)スキーに水泳、ダイビングも相当やった。ゴルフもボウリングも。オートバイも乗ってたし。今でも大型のが乗れますわ。よく走りに行っててね。今はハーレー乗りたいですね。憧れますね。皮ジャン着てね。梅干し積んでね。
55歳で福岡に転勤になって、仕事も楽になったから、じゃがいも村に遊びに来てはいろんなもの作ってたのね。仲野さんちの娘さんのパン工房にするためのログハウスを作るお手伝いしたりね。今は娘さんが腱鞘炎になっちゃって焼いてないんだけど、このパンがうまいんだよ。天然酵母で国産の小麦を使っててね。最高においしかった。そんなん食べてたから、今はよそのパンが食べられなくなっちゃった。60歳で会社は引退して、その後は旅行会社にしばらくいて、去年からは大工の仕事。この年でよく雇ってくれたもんですわ(笑)
今は野菜もほとんど全部自分で作ってるし、玉葱でも芋でも何でもね。米も仲野さんと一緒に作って、分けてもらってるけど、こっちは1年は持たないな。2~3ヶ月分は買わなきゃかな。じゃがいも村は環境がいいよね。山の水もおいしい。6月下旬になるとホタルも飛んでいるよ。田んぼにはタニシもいるし。いいよね。梅の木もあるし。梅干し作るのは面倒だけどね、まあ楽しいよね(笑)
【西さんちの梅干しの作り方】
分量)
梅1キロに対して塩120g~130g、シソは採れた量に合わせて適当。シソをもむ塩は適当。
梅、シソ)
じゃがいも村で採れたもの。農薬も化学肥料も不使用。
塩)
粗塩を使用。
作り方)
1)梅を洗って、10分程度水に漬ける。
2)乾かしてから、ヘタを取る。
3)塩漬け。重石は梅の倍量。
4)約1ヶ月後に土用干し。最低3日間。
5)シソを塩もみ。この時に梅酢少々を加えながらもむ。アクを2回しぼったら梅酢をかけておく。
6)土用干し後、シソと一緒に漬け込む。
西さんちの梅干しはまろやかなおいしさ。梅そのものの濃厚なおいしさとさわやかな香りが生きています。
左は2012年モノ。1年寝かせています。右は2013年モノ。寝かせたものは塩もなじんで深みのある味、新しいほうはフレッシュな香りが残っています。
ニッポンの宝「梅干し」を気楽に料理に取り入れてみませんか?
これから暖かくなる季節には特にオススメです。
どれもとっても簡単、すぐに取り入れられるアイデアばかりです。
もちろんおいしい♪♪
【日時】 5月21日(水曜)11:00~12:30
【場所】 オーガニック広場ひふみ(古賀市天神1-2-3 電話092-944-5755)
【参加費】 2000円
【定員】 10名(お子様連れ大歓迎です)
【申込】 5月19日締切です。定員になり次第締め切らせていただきます。
このホームページのお問い合わせフォームからどうぞ。
ひふみの店頭や電話でも受け付けます。
【講師】マクロビ料理家たかこ(KMI認定クシマクロビオティックコンシェルジュ)
玄米大好きの食いしん坊でレシピを日々考案中。梅干研究所の副所長でもあります。
北九州在住。6歳の娘の母として育児にも奮闘中。
【メニュー】
梅干しを使ったディップ3品(ボイル野菜やパンと一緒に試食します)
梅玄米海苔巻き
梅ジュース(お菓子付き)
*材料の入荷状況により、若干の変更があるかもしれません。
動物性食品、白砂糖は使用しません。
福岡県飯塚市で「みくりの」という羊羹屋さんを営む竹内生子(たけうちいくこ)さん。梅や小豆、チョコレート(!)などを使った手作り羊羹はどれも甘さが控えめですっきりした味わいです。実はかつては漬物屋さんでもあったこのお店。当時は多種類の漬物とともに梅干しも手作りしていたのだそうです。
-漬物屋さんの時はどんな風に作っていたんですか?
店のすぐそばの山に梅の木がたくさんあるのよ。最初のうちはその裏山の梅を採ってきてやっていたこともあったけど、味がどうもいまひとつで(笑)それから南高梅を買って作るようになった。野菜屋さんの知り合いがいてね、その人から買ってた。
梅が段ボールで30~50箱くらいは届いてたね。すごい量よ。
塩はどれも粗塩。これもどさっとまとめて買ってたね。
塩分は10パーセントの減塩。塩の量はきっちり計る。
昔はね、自分で適当に漬けて、何でも目分量でね。床漬けとかも作ってたよ。
それで、(失敗しても)「ああ今年は腐りました」で良かったけど、売り物になるとそうはいかないから、キッチリ計ってやりますよ。味を一定にしなきゃいけないでしょ。同じように作っても同じにならないからね。大変だったね。
梅が届いたら、まずは水に漬けて、それからホワイトリカーで1個1個洗ってね、拭いて。ヘタはまあ取れる範囲で取って。重しは1.3倍くらいの重さかな。普通よりだいぶん軽いでしょ。重すぎてもつぶれるからね。その重しで1週間くらいかな、様子見ながらね。
このあたりはシソの時期が少しずれるのよ。
だからシソを買ったら、塩もみして梅酢に漬けとくのよ。
この時の梅酢は何でもいいの。適当に余ったような梅を漬けてできたものにシソを入れとくの。
それから、塩漬けしておいた梅が頃合になったらシソを入れて、漬け直す。これでできあがり。干さないの。梅漬けね。南高梅は粒が大きいし、やっぱりおいしくできる。
漬け物にする野菜も買ってたけど、たまには川原にいって、いろんなのを摘んでブレンドしたのがおいしかったね。「からし菜」って私らは呼んでたけど。小松菜系のとか色々入れてね。シャキシャキしてて。
-漬物屋さんから羊羹屋さんになったのはなぜですか?
昔は友達の漬物屋を手伝ったりもしてたからね。それから漬物屋を自分でするようになってね。昔は3割塩って言ったものだけどね。梅でも何でも、漬物は全部ね。
今は何でも減塩だからね。
漬物屋は7年くらいやったかな。それから羊羹を始めて、2年間くらいは羊羹と漬物の両方やってて、羊羹だけにしてからは3年目だね。
お父さん(ご主人)がずっと和菓子屋で職人をしてたからね。作り方を教えてもらって、お父さんと娘と一緒にやってます。
(梅干し作りは)今は適当よ。漬ける量も1~2キロかな。ちょっと梅を買ってきて、家で食べる分を作るだけ。塩もそう。スーパーで適当なの買ってきて作る。羊羹作るので忙しいからね。
-商品に梅の羊羹もありますよね。
梅の羊羹は、まず梅ジャムを作って、シソジュースを入れて、作っている。レモンとね。入れると味が安定するのよ。うちのはわりと甘さ控えめだから食べやすいと思うよ。
羊羹も梅の羊羹は作っているけど、自分で摘んだりまでは難しい。忙しくてね。時間がない。だから買ってきて作ってる。
羊羹はいいね。保存がきくからロスになるものが少ない(笑)
漬物は結構売れてたけど、野菜の値段がよく上がるでしょう。高騰するとなかなか大変。どうしても売れ残りもできるしね。結構難しかった。
うちの羊羹は、道の駅いとだ「おじゅごんち」(福岡県田川郡糸田町)とか直方の「なのはな畑」(福岡県直方市)にある。ネットでも買えるよ。
羊羹も忙しいね。羊羹練って、箱に詰めて、配達して。毎日バタバタしてる。
私はね、生まれは大阪で北九州で育った。直方に40年くらい住んで、飯塚に来ました。
ずっと町中で暮らしてたから、最初は山とかにもなかなか慣れなくてね。
ええといくつになったかな、70歳だ。孫は6人いて、昔は梅の木がある裏山で、よう遊び回ってた。まあ小さい頃はみんな言うこと聞かないで困ったけどね。怒って包丁を振り上げたら、子供たちに笑われてね。もちろん振り下ろしてはいないよ。そんなこともあったね。本当に聞かなくって。まあ何でもかんでも大人の言う通りにしているのも困るんだけど。
まあでもみんな大きくなって。みんな優しい子に育ったから良かったね。
お店のすぐそばの梅林
【竹内さんちの梅干しの作り方】
分量)
梅1キロに対して、塩100グラム、シソ1束(200g程度、シソをもむ塩はシソの重量の30パーセント)
梅)
八百屋さんにて南高梅を購入。
塩)
粗塩を使用。
シソ)
八百屋さんにて購入。
作り方)
1)梅は洗って水に漬ける。
2)水気をふき取ってからホワイトリカーでひとつひとつ洗う。
3)水分を取って、ヘタを取る。
4)塩に漬け込む。重しは1.3倍。
5)シソの塩もみをして、適当な梅酢に漬けておく。
6)梅酢の上がりが頃合になったら、シソを加える。
竹内さんちの梅干しは、さっぱりフレッシュ、梅とシソの香りが生きています。
お茶請けにしたいスッキリとした味。美しくシソの色が染まっています。
みくりのの羊羹。ミニサイズもあるのがうれしい。全種類買ってきました!
竹内さんの娘さん。店頭にいらっしゃいます。
【2014年3月取材】